Doctor’s LABOトピックス

エステ術なのに 美容医療の施術効果に負けず劣らない Beauty World編①

バカにするなかれ!
国内最大のエステティック展に話題の美容器、サプリメント
医師との提携ブランドが
全盛の時代に

機器のiPhone化現象はさらに加速
「エステと医療の共存」を象徴する元年になる!?


エステサロンがクリニックと提携して、美容医療とエステの患者(顧客)の共有をはかったり、さらには美容クリニックやデンタルクリニックがエステ部門の併設に動くケースが少なくない。「もはや美容医療とエステが敵対する構図は成り立たない。マーケット全体の委縮を招くことは明らかだ。だからこそエステと医療は共存繁栄するためにお互いの理解と協力が不可欠である」(JAAS理事・山本医師)誰もが気づいていながらなかなか、そうした方向に向かわないのはなぜだろう?お互いが施術や知識を知らず、交流が疎遠になってしまっていることが一つの要因なのではないだろうか。場合によってはエステ側は「エステの施術ですべて顧客の満足度を満たした」として、美容医療の良さを伝えない。また美容医療側は「エステで行う施術は効かない、過度な施術は危険である」としてエステサロンをバカにする。この疑心暗鬼ともいうべき負の連鎖が、お互いの提携を阻む。エステに来る顧客に美容医療の良さを伝え、クリニックに紹介すれば顧客から喜ばれるはずだ。その顧客は必ず「エステでしか味わえない、癒せない施術」に帰ってくる。また美容医療の施術のあとに行うアフタートリートメント・ボディメンテナンスはクリニックではやれないか、あるいは不得手であるはずだ。だからこそ患者をエステに紹介してやる。この良好な循環がこれからは必要となる。
5月13日から開催される国内最大のエステティック展示会ビューティーワールド2013(東京ビックサイト)には、美容クリニックと提携して医師の推奨を掲げる美容機器、サプリメントが少なくない。本稿の連載「エステ術なのに美容医療の施術効果に負けず劣らない」で紹介してきた商材も出品し、サロンのみならず、美容クリニック、デンタルクリニックでも充分通用できることを会場でアピールするはずだ。そしてエステと美容医療との連携の可能性を、ビューティーワールドに足を運べば必ず実感して頂けるだろう。

ヒアルロン酸の術後に 美顔器の効用が

JAAS主催の認定エステティシャン資格講習会・2期目第2回「実技供覧研修①」が先ごろ東京品川のTKPカンファレンスセンターで開かれた。
デンタルエステを提唱するみたむら歯科医院の三田村歯科医の「表情筋リフトとリップエステ」の実技指導から始まり、「サロン経営に必要な院内物販の売上アップのための必須接客心理学講座」(石合インストラクター)、「エステハンド術の基礎」(稲垣インストラクター)さらには「エステ術の実技供覧」(服部氏・1面にも掲載)そしてクライマックスは、この資格コースならではの山本医師による「ヒアルロン酸注入術」の実演と供覧となる。
2期生およそ40名は、この美容治療術のデモに目を見張ったことはいうまでもない。しかしそれ以上に受講生が釘付けになったのが、ヒアルロン酸注入を終えた後に、エステ術としての美顔器「Dr.EEL」(TEAM製)の施術だった。「フィラー剤をさらに均一にそして浸透させるためにもこの美顔器の価値はある」(山本医師)と指摘したことで、非医療としてのエステ術が医療を十分補完できることに、気づかされたエステティシャンは少なくない。
「DR.EEL」はもちろんビューティーワードルに出品するが、最近、正式に推奨するドクターも現れた。みやざき美容クリニックの堀 美慧医師である。

本器は、累計15万台を突破した美顔器のガリバー・ARTISTIC製「Dr.ArrivoⅡ」がモデルになっていることは過去の連載で紹介しており、その搭載機能は詳しく論じる必要はない。ただ簡単に概要を述べよう。
「Dr.ArrivoⅡ」に採用された基本的な装備(エレクトロポレーション、ウルトラパルス、EMS、LEDなど)はあるものの、デザイン性をさらに重視。またホットローラーをつけ約42℃の温熱が発生して、表皮から真皮にかけて「点」ではなく「面」に対して、均一に温熱し、肌深部までアプローチすることから、瞬時にフェイスラインの引き上げが可能となる。肌に温熱の刺激を与えることにより、肌本来の持つヒアルロン酸やエラスチンの産生力を高め、弾力のある肌にするという。このホットローラーは単なるローラーではない。ローラーにエレクトロポレーション機能が備わっている。

10分で終わる施術

「Dr.ArrivoⅡ」が先陣を切った、エステ業務機器の「iPhone」化(小型化、機能集約化)は、先述の「DR EEL」そして「DRGavel」(フェイス製)にも受け継がれている。
同機最大の特長は先述のウルトパルスの機能をもたせ、「ウルトラパルスとホット&クールの融合」とキャッチコピーを掲げたとおり「Dr Arrivo」の機能に、皮膚上の毛穴を開かせ(ホット)たり、引き締めたり(クール)させる機能を加えたものだ。
いままで多くの美顔器はこうした機能はもっていなかった。そのため、施術の前と後に皮膚を温め、皮膚を冷やす別売の機器が必要としていたがこの「Dr.Gavel」一台でその手間も省けてしまう。
ハンディ型の美容機器では世界で初めて空冷式エレクトロフリーズと搭載することで毛穴の開け閉めを容易にした。ホットモードでは瞬時に40℃まで温まり、クールモードでは素早く約5℃まで冷却される。そのためホットではしっかりと開け、奥の汚れまで浮き上がらせ導入エッセンスを補給させやすい。またクールではエッセンスの効果を確実に閉じ込め、潤い成分を肌に浸透させることができる。
「DRGavel」でトリートメントする3ステップ(開き、補給し、引き締める)の施術時間は10分で終わるというのもありがたい。ビックサイトでぜひその感覚を味わって頂きたい。

キャビテーションもiPhone化現象

痩身マシンでここ数年、話題を集めたものにキャビテーションがある。出力によって医療、非医療の使い分けができることから、エステに加え、美容クリニックにも導入が進む。
キャビテーションの原理をおさらいしてみよう。液体の流れの中で圧力が変化することで、発生する気泡が物体を破壊してしまう現象を利用して、美容の世界に活用したものだ。特異的な超音波の周波数を体外から与えて、脂肪細胞中の水分や細胞外の間質液を共鳴させて渦を作り、そこに発生する気泡によって、脂肪細胞の細胞膜を破壊する。多くの痩身機器が“熱”を媒介として行われてきたが、キャビテーションによる機器では、熱を発生させない。
キャビテーションとRFの複合マシン『Explode-Lipo Pro』を開発してきたARTISTICではその進化版の開発に昨年成功し「Dr.J RFキャビテーション」として市場に投入している。共同開発者に美容クリニックの医師を迎え、エビデンスにも力を入れている。
コンセプトは、やはり軽量で施術の負担を限りなく減らした小型化だ。All in OneのSlimming Machineの言葉どおり、キャビテーションに4つのモード切替ができるRFとLDライト、さらにLEDとヒーリングサウンドを備えた。開発にあたり美容医療に携わる医師の助言ももらい完成にこぎつけている。
実はこの小型機器をさらに機能をそのままにコンパクト化した機器がある。「Dr.Caviet」(JBマシナリー製)だ。発売元の系列会社は北陸、京都でサロンの多店舗展開をしており成功を収めている。そんなサロン側の要望「軽くて手のひらサイズの痩身機を。そして業務機器の性能かそれ以上の能力をもたせてほしい」を忠実に再現したのが同装置で、自前のサロンでの検証を、開発中に数多くこなしたことはいうまでもない。「くびれニーズ」に応えられる確かなエビデンスをもっているという。
この「Dr.Caviet」は、家庭でも使用できるよう設計されているためサロンの院内物販に期待がかかる。独自のディープヒートシステム(DHS)も搭載されており、脂肪を分解させると同時に、液状化をさせ、バイブレーションにて燃焼を促す機能までもたせている。
この装置もまた、推奨医師(中間 健医師)を抱えていることは言うに及ばない。

最軽量の美顔器マシン

激戦区渋谷にあって人気のサロン「フラーム・デ・フルール渋谷店」が採用するのが『Clinone(クリオネ』だ。ネオライファが発売するこの美顔器、業界初となる47 gと最軽量で最強のエイジングケアといわれる。
同店のエステティシャンのハンド術にリピータは多いが、もう一つ、心強い味方がこの最軽量美顔マシンという。たった5分で半顔がみるみるうちにリフトアップ、小顔、ハリ肌そしてほうれい線のシワが消えて行く。クライアントがその効果に驚き、もう半顔も頼む。この強い味方はエステティシャンのハンドテクニックではない。
もちろん「DR Arrivo」を基本モデルに開発されたことから、性能、機能はそのまま残しつつ美顔器の常識を超えた携帯マシンになったもの。発売以来、評価は年々高まり今ではエステサロン最大手のOEMブランドにも採用されている。

発毛業界から美容市場参入 多機能マシンで販路拡大

昨年、業界初の多機能型ビューティーマシン「Hair repro」の販売が好調なのが開発・発売元のアデランスである。もともと同社が展開してきた全国の営業店などの販売網のみならず、美容業界も視野にいれ販路を広げている。
「Hair repro」には、やはりエレクトロポレーション、EMS、高周波の3種の微弱電流の機能が搭載され、この“ウルトラパルスポレーション”によって毛髪、フェイス・ボディのトリートメント効果を出す。EMSによって微弱な電流が筋肉の収縮に働きかけ、側頭筋、前頭筋、後頭筋を直接パルスで刺激することで迷走神経を通じてストレスの低減を促すことが知られている。高周波電流は、体内の水分やアミノ酸など分子に作用して摩擦によるジュール熱を発生させことで、血液やリンパの循環を促進し新陳代謝を促進させる。これによって、免疫機能の改善や繊維芽細胞の活性に伴う美肌効果が期待される。
「Hair repro」には、さらに3色のLEDも備わっており、異なる波長(青、黄、赤)の特性から適用部位に使い分けをしていくという。
また、マイクロバイブレーション機能も搭載される。
一方、同機と共に、専用の美容液「GF ESSENCE」も用意されていることは言うまでもない。機器と共に美溶液「GF ESSENCE」の開発に関わったのは、別府ガーデンヒルクリニックの倉田医師だ。美容形成、皮膚の専門医であり、日本臨床毛髪学会の常任理事としても活躍する倉田医師は、「毛髪・汗腺・脂腺」と皮膚美容の分野で海外にも多数の学術論文、臨床知見を発表することで知られる。同社がメディカルアドバイザーに要請、開発してきた末の今回の機器、美溶液の発表となった。
今年のビューティーワールドでも昨年同様、倉田医師の講演が期待される。

ウルトラパルスとは?

紙面でたびたび紹介する「Arrivo」に搭載される機能最大の特長はウルトラパルスといっていい。それがArrivoから進化していったそれぞれの機種にも備わっていることは先述のとおりだ。
Ultra Plusとは、エレクトロポレーション(細胞間の隙間を開かせ高分子の美容成分も導入させる)、EMS(リフトアップ効果)、高周波(肌細胞の活性)による。エレクトロポレーション(電気穿孔法)は肌表面に電気パルスをあてることによって、細胞間に瞬発的に隙間を作り、美容液を電気反発で導入させる技術であることは本紙で幾たびか紹介してきたが、このポレーションによってヒアルロン酸のような高分子が導入できる。
さらに高周波は、多くの美容医療機器でも採用され、皮下組織に「創傷治癒」を起こさせることで、タイトニングやサイズダウンさせていくことは周知のとおりだ。

豊胸につづき フェイスリフトの症例発表

ホルミシスイオンローラー「セラムアンジェ」を開発・発売するドクターセラムではバストアップの症例に続き、先ごろフェイスリフトの症例を報告した。
この症例もちろんエステ術の結果であることは言うまでもない。ローラーは通販で売られブームとなったゲルマニウムローラーとは全く違う。肌にやさしいシリコンでできているローラーには、ナノミクロンのホルミシスパウダーが練りこまれ、ホルミシスの血流促進とツイン構造のローラーの回転からリンパマッサージの効果をもつ。練りこまれたホルミシスからはマイナスイオンの発生値が平均3500個/ccを計測されており、この発生によって活性酸素を消去するといわれるSODを活性化させることになる。
代替医療の世界でいま最も注目されているホルミシスを知っている読者も多いはずだ。医学的にも免疫賦活、酸化抑制、痛みの緩和などが立証さており、臨床への活用が期待されている。
同社のブースにも多くの来場者が押し寄せ、デモ実演でその効果を実感する人は少なくないはずだ。

池田医師に臨床スタディ 一押しの美肌酵素ドリンク

ビックサイトではサプリメントを出展するブースも少なくない。中でも話題を集めそうなのがプレールから発売される「美肌酵素ドリンク パルミエル」だ。
コンセプトは潜在酵素を増やし体内の老廃物、毒素をデトックスすることで身体をリセットさせる、というもの。ドリンクで朝食または夕食を代替して内臓を休め代謝機能をアップさせるという「酵素ファスティングダイエット法」である。もちろんファスティング中の栄養素は、このドリンクで十分に補えることはいうまでもない。
酵素の働きや生体内の栄養生理メカニズムについては、本紙でも何度か紹介している。潜在酵素(消化酵素、代謝酵素、補酵素)は加齢と共に減少することから、とりわけ代謝酵素の補給が重要で、「パルミエル」がその補給をする。
ドリンクには純国産の60種類の野菜、果物、穀物を発酵、熟成させて抽出した原料を使う。従来の酵素ドリンクとは違い、この植物酵素は体内で死活しない。
さらに難消化性デキストリンや馬プラセンタ、コラーゲン、低分子シルクパウダーなども配合し美肌、ダイエット効果を訴求している。
発売元では現在、池田 欣生医師(東京皮膚科形成外科)に美肌、ダイエット効果の臨床スタディを依頼しており、早晩その結果が明らかになる。

◎本稿の機器、資材に関心の読者はJHM健康医療ジャーナル編集部あて、もしくはFAX03-6222-3125まで、お問い合わせください。

↑ページの先頭へ戻る