美容アンチエイジング業界コラム

美容アンチエイジング Look into the Future

医学教育(研修)を正し美容医療の専門学校を

それが国際競争にも勝つアドバンテージ生む

2012年は間もなく終わる。そして2013年、果たして美容医療にとって、明るい年になるだろうか?ここにその鍵となるコラムがある。本紙の外部編集アドバイザーとしてまた、JAAS日本アンチエイジング外科・美容再生研究会の理事として今年も多大な尽力をいただき、美容医療の方向性を指し示すさまざまなヒントをもらった豊季会 山本クリニック院長・山本 豊医師の視点である。旧来の医学教育のあり方に疑義を投げかけ、そのシステムを変えていくことこそ医療社会・環境が変わっていくと提唱する。それはとりもなおさず受診する患者にとって満足度の高い治療を受けられることは言うまでもない。その教育システムにおける〟制度疲労〟が最も深刻な領域こそ美容医療だとして、現場で学ぶ術式と臨床トレーニングそして解剖実習などを網羅した「大学校」の創設に論を進める。美容医療業界がさらに成熟しマーケット拡大へと動くか動かないかは、こうした「教育の復興」による人材の育成にかかっていることは間違いない。美容医療術が国際的な競争に勝っていくためにも、こうした試みは大きなアドバンテージを生む。JAASでは山本医師の視点を参考にしながら、来年さらに会の趣旨に賛同する会員を集めライブ講習会・解剖執刀トレーニングを終えた医師に対して新たな「大学校(専門学校)」の開校を発表する予定でもある。2013年が美容医療の飛躍を遂げるターニングポイントの年になるべく、業界にまた一石を投じたい。明るい年にするために。


以下、山本医師の寄稿を紹介する。

近年、美容外科が非常に身近になった。これは、アンチエイジングという概念が一般に認識されたからに他ならない。以前の美容外科のイメージは、顔の造形的な部分を変えるという『美容整形』と呼ばれる行為であった。そのため患者もクリニックに、こそこそと入り、こっそりと帰るという、いわば裏稼業的なイメージがあったことも事実である。
ここに、アンチエイジングという概念が登場した。今までのように自分を変えるということではなく、元の自分に戻る、若いころのように、という願望を満たす、いわば復元医療とでもいうべきものである。自分を変える訳でなく、むしろ自分を取り戻すという行為は、人に自慢さえできるという状況だ。こうなると、患者は非常に積極的で、リピートする者までが出てくることになる。
このように社会ニーズは、変化しているものの、変わりがないのが旧態依然とした日本の教育システムである。まず、その根底には『医局』というものが存在する。全国すべての医局が同じシステムであるわけはないが、特に外科系の医局では『年功序列』という概念が根底をなし『先輩に逆らうとオペも教えてもらえなくなる』という状況は、いかんともしがたい。多くの医局員は、関連施設に出向となり、そこで技術を身に着け、医局に返ってくるという次第で、大学で教育を受ける部分が非常に少ない。これでは、教育効率が悪い。
手術をするにあたっては、まず解剖の学習が外せない。解剖なくして手術は成り立たないからだ。しかし、この解剖を臨床医のトレーニングに取り入れている医局は非常に稀である。解剖が理解出来れば、次に術式の学習である。多くの若い医者は、手術書を片手に来る日も来る日も『手術見学』のような手術助手をするわけである。この膨大な手術見学が終わった後に、ようやく術者としての機会が回ってくる。
しかし、各医療機関によって患者の疾患や手術内容に偏りがある事も多く、まんべんなく色々な術式を学ぼうとすると途方もない努力、時間、金銭が必要となってしまうことは、周知の事実である。このような、現実を打破し、自分の身に着けたい技術のみをピンポイントで学習する、あるいは系統講義のような技術学習の機会には恵まれないのだろうか?現状の日本では、答えは否である。
それは美容医療の世界もその現状はなんら変わらない。むしろ大学の医学教育に真のカリキュラムとして「美容医療」なるものが存在から、さらにたちは悪い。
多くの医師がそうであるように、美容外科クリニックを転々としてみても、自分が出来る手術、得意な手術をやらされることが多く、自分の修練にはならない。しかし、収入という現実的な問題もあるために、そうやすやすとは職場も変えられない。
ここで考えられるのが、美容医療を中心的に現場で学べる『学校』のような場の提供である。解剖実習までもが、再度学習可能というカリキュラムが存在すれば、手術に対して大いに役立つことは言うまでもない。現実的には、選択授業のように自分の好きな習いたい部分のみを学習し、基礎から学びたいものはその習得コースを備えているという構造だ。今後の日本になくてはならないのはこのように手術、技術を教える『大学校』なのではないだろうか。
             
JAASでは山本医師の視点を参考にしながら、来年さらに会の趣旨に賛同する会員を集めライブ講習会・解剖執刀トレーニングを終えた医師に対して新たな「大学校(専門学校)」の開校を発表する予定で、当面は「山本シリーズ・ライブ講習」の経験者を対象に、「JAAS美容外科大学校 JAAS Vocational College of skill up for cosmetic surgery」の第1期生を募集することを検討している。
美容医療界 初の専門学校の開校となる。これにより一部の受講者が手術参加するプログラムを組むライブ講習会をさらにステップアップして、入校した医師を術者が徹底的にマンツーマン指導を行う。治療範囲は眼瞼形成、鼻形成、フェイスリフトとして、〟生徒〟がある一定のレベルの手術スキルを取得できるまでにトレーニングをしていくことになる。

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