最新治療レポート

歯科連携解剖学実習

DR中間のStemCell Therapy
現地派遣研修 Stemm Cell therapyの美容医療への実践

 

少ない幹細胞個数で効率よく作成するカギ「スキャフォールド(足場)の活用」を強調

2011年9月23日、開業OPENを前にした中間 健医師(JAAS役員理事)の新たな拠点・赤坂Cellular Therapy Clinic(ACTクリニック)で、JAAS第1回「Stemm Cell therapyの美容医療への実践」が開催された。

プライベートクリニックとしてはいち早く、幹細胞の治療をスタートしていた中間医師だが、既存の美容医療に併設するかたちで再生医療を実施してきたため、その臨床学的な研究や治験データ収集に手詰まり感を抱えてきた。しかし今回の単独クリニックの開設で、飛躍的な進展が期待できそうだ。そして何より、幹細胞の培養施設の設置を次のステップとして考えているため、美容医療ではない本格的な疾病治療へと舵を切ることになる。

午前の講義では、幹細胞の基本的な知識と同医師が過去蓄積してきた症例が報告された。

昼食をはさみ、幹細胞による美容医療への治療術について、抽出、分離、精製の手順などが実演された。今回の治療法は、培養によらない「自動幹細胞分離装置」(HulliCell社)を使ったもので、10CCの腹部脂肪細胞から採取した後、分離装置で5000個の幹細胞をとることになる。しかし皮膚再生に必要なStemCleeは100万個であることから、中間医師が考案したプロセスを使って、効率的に有効量を生み出すノウハウがOPENにされた。

実技研修の詳しい内容については講習会の性格上控えさせていただくが、ポイントは足場(スキャフォールド)である。最新の細胞工学研究ではこの足場理論が研究推進のキーワードとなっており、細胞増殖を促進し構造を保持する役割を果たす。中間医師のアイデアでもこの足場に着目して、幹細胞にヒアルロン酸とPRPを加えて、治療に用いた。当日は脂肪吸引後、分離装置にかけてコラーゲナーゼに反応させながら、幹細胞を分離していった。そしてモデルの自家血液を採取し、高濃度のPRPを作成し、最後のヒアルロン酸と3種を(ある比率で)混ぜながら、注入していった。

JAASでは、来年2月26日(日)、第2回目の幹細胞現地派遣研修会を行うことが決定している。詳細は年明けに公式サイトhttp://www.jaas-online.comで案内することになる。

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