Doctor’s LABOトピックス

AntiAging ラズベリーケトン ダイエット市場でブーム到来

抗肥満の鍵は「ケトン体」の作用

ヒト臨床データもつ
『ラズベリースリム』には女性誌からの取材殺到

かなた遠い原始の時代、人間の祖先は肉を主食にして、糖質は食べなかった。しかし現代の食生活ではご飯やパンは欠かすことができない。この食習慣が太る要因となっている。そんな警鐘を鳴らし、「腹いっぱい肉を食べて1週間で5kgの体重を減らそう!」という肉食の勧めを提唱する本が話題だ。著者は齋藤 糧三医師で、アンチエイジング書籍で一世を風靡する南雲 吉則医師も絶賛する。肉食を主食に、糖質の摂取を控えて減量するこのダイエット理論には、もちろん根拠がある。中性脂肪の変換過程で生まれる「ケトン体」が、糖質の代わりに、あらゆる細胞のエネルギー源となって結果的に中性脂肪をさらに分解していくことになるからだ。いわゆる「ケトジェニック・ダイエット」と呼ばれるもので、運動をしなくてもケトン体回路のスイッチがはいり知らないうちに無駄な体脂肪が燃えてしまう。実はこの「ケトン」に関わるダイエットブームが、いまハリウッドのセレブやモデルの間で巻き起こっている。カプサイシンの成分と類似の化学構造式をもちながら、3倍の抗肥満作用をもつラズベリーケトンが、ブームの主役だ。本紙でも以前、報じたことのある「ラズベリーケトン」について改めて述べてみたい。


ハリウッド発のラズベリーケトンによるダイエットブームの情報が最近、日本の女性誌に飛び火した。レディー・ガガ、アンジェリーナ・ジョリー、ミランダ・カー、ヴァネッサ・ハジェンス、キム・カーダーアンなど、そうそうたる面々が「ラズベリーケトン」に虜になっていると紹介される。
ラズベリーケトンは、ラズベリーから取れる香気成分で、高い脂肪分解作用をもつ。先述の「ケトジェニック・ダイエット」理論のとおり、体に蓄えた中性脂肪はエネルギーに変換しやすい脂肪酸にする必要があり、この過程でラズベリーケトンが脂肪と脂肪分解酵素であるホルモン感受性リパーゼとの結合を促していく。
女性誌では「ラズベリーケトンとダイエット」の掲載記事に多くのページを割いているが、一方で市場に流通するラズベリー入りの商品も紹介されている。
中でも『ラズベリースリム』(ビーティフィック製造)は、ヒト臨床データを揃えるドリンクとして、各社メディアからの取材が最近多い。

本紙でも以前、ラズベリーケトン研究の第一人者である名古屋経済大学大学院の鈴木 公教授(医学博士)による『NARL超音波とラズベリーケトン併用によるヒトへの抗肥満作用』の研究成果を報じている。研究で使われたこのNARL超音波そしてラズベリーケトンの
開発、販売会社こそビーティフィックである。
NARL超音波は、皮下脂肪の減少のみならず、内臓脂肪の減少にも大きな効果が発揮されることが知られる。照射することによって、照射部位の交感神経末端が刺激され、脳信号を介することなく、脂肪分解ホルモンであるノルアドレナリンが局部的に分泌され、脂肪細胞に作用し、遊離脂肪酸とグリセロールに分解されていく。試験では、ラズベリーケトン」との併用です2倍以上の効果を確認している。
それによると、被験者は女子大学生24名(18~22歳)、成人女性で管理栄養士21名(24~58歳)、男性11名(25~43歳)と多様な被験者を用意した。毎食30分前にラズベリーケトン3錠、就寝前に3錠の計1日12錠を13日間摂取した。測定項目は、身体組成:身長、体重、腹部周囲径、腹部CTを、体脂肪率は、インピーダンス法、安静時代謝量は、エアロモニタ?AE300Sをそれぞれ使用した。血液検査では、血液一般、糖代謝、脂質代謝、肝機能、腎機能をそれぞれ検査した。
その結果、女性のウエスト増減率は71.3→67.0cm、67.7→63.0cmとなった。顕著にみられたのは、男性と若い女性であり、これは褐色脂肪の割合と、年齢の上昇に応じて小さくなる高齢女性との違いであるとされている。
身体組成の変化を測ったところ、安静時代謝は上がり、血液には全く異常が現れなかった。ラズベリーケトンとNARLとの組み合わせで効果をみたところ、安静時代謝が100kcalに対し、NARLとケトンでは200kcalも上昇するなど、2倍の効果が確認された。
この結果から、ラズベリーケトンに加え、NARL超音波を併用することで、最大限の抗肥満効果が期待できる。
いずれにしても今年のダイエットシーンの主役の座は、ラズベリーケトンであり続けることは間違いない。

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